「今回の選挙、くだらなすぎる」 と東浩紀が投票棄権の賛同署名を集めたそうだ。そんな署名はくだらなさすぎるといいたいところだが、心配で心配でしょうがないのだろう。
1970年のドイツ、ノルトライン=ヴェストファーレン州議会選挙で『フルクサス・ゾーン・ヴェスト』のヨーゼフ・ボイス、ヨーナス・ハフナー、ヨハネス・シュトゥットゲンは連名で棄権を呼びかけている。
もう政党には投票しないで下さい。なぜなら、政党は経済的強者の味方であり、大衆の生産力を収奪する者の味方だからです。
あなた達自身が国家です、 皆が! だれもが!
あなたたちの所有している権力を、自己決定する権利に基づいて行使しなさい。
あなた達自身を統治しなさい
非暴力
――ヨーゼフ・ボイス、ヨーナス・ハフナー、ヨハネス・シュトゥットゲン――
東浩紀は自分は選挙行くかもということだそうで、行動自体が他人事でいくらでも言い訳ができるが、『フルクサス・ゾーン・ヴェスト』の棄権の呼びかけは革命家のそれだ。
もう二度と政党には投票しないで下さい。皆が、だれもが、芸術を、つまりあなたたち自身を選ぶのです!皆が、だれもが投票棄権者として自分たちを組織し、真の野党になろう!皆が!だれもが!あなたたちが所有している権力を、自己決定する権利に基づいて行使しなさい。皆が!
世界戦争の記憶が途絶えつつある今、果たして《直接民主主義》は可能なのだろうか?