宗教や洋服やPCやスマホや時計などブランドにこだわる気持ちが分からないわけではありません。それらは「アイデンティティ」という「言葉」に接続しているのでしょう。カメラについて、以前はニコンというこだわりがあったのですが、子どもの頃に聴いたポール・サイモンの「僕のコダクローム」の影響でしかありません。ニコンのカメラにコダクロームフィルムを入れて撮るのが理想と考えていた時期があります。「僕のコダクローム」は、フォークソングと資本主義が繋がってしまった、いい悪いは別として、歴史に残る一曲なのだと思います。話は変わりますが、最近、フィルム写真というものを再発見して、現在の状況を知るためにネットを徘徊していたら「シャッターガール」というブログを見つけました。2009年から続く、カメラ好きの人のブログです。初期の写真は、ブログのサブタイトルにもあるように、写真が大好きなふつうの人がちょっといいカメラを使って撮った写真という感じでしたが、今や芸能人のポートフォリオを撮影するまでのプロ写真家として認知されているようです。その成長ぶりと、素人でなくなってしまった、現在の苦悩が手に取るように分かります。今までに見たブログの中で一番面白いかもしれません。「美術館女子」という言葉が騒動になっているようですが、それぞれの原理主義が興隆しているのでしょうか。