谷中安規の夢 - シネマとカフェと怪奇のまぼろし –

阿佐ヶ谷にコンコ堂という趣味に合う本を置いている古本屋がある。そこで見つけた『谷中安規の夢』
6千円台と自分にとっては高かったが、400点ほどもある作品図像はお金には代えられないと購入した。
コーヒーとニンニクを食い、空襲の焼け跡に建てた掘立小屋で餓死という、版画家貧乏伝説とはかけ離れた作品の数々。
昭和21年に49歳で安規が餓死ぜざるを得なかったのは、版画のせいではなく、やはり戦争のせいなのだ。