「芸術とは何か?」という問いを立てる時に、多くの人たちが立ち止まって考えることになる、宮沢賢治の『農民芸術概論綱要』。「芸術をもてあの灰色の労働を燃せ」、「風とゆききし 雲からエネルギーをとれ」という名句ともに、「永久の未完成これ完成である」という批判の多い文節で閉じられるこの要綱は、岩手国民学校で講義した「農民芸術論」をまとめたものだ。この綱要を書いたのち、二月後には近代農業と農民芸術の学校「羅須地人協会」の設立を宣言し、理想の実践を試みました。
自由芸術大学の読書会で、マロリ・フロム『宮沢賢治の理想』の「農民芸術概論綱要」注釈を参照しながら読んでいます。しばらく続きそうなので、ぜひご参加ください。